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天然木を屋外でも使い、庭を魅力的にするためのコツ
木目調では味わえない、天然の木だからこそ演出できる魅力を再発見しませんか?
舩村佳織
25 October 2018
庭で使う材料は、紫外線や風雨にさらされるため耐久性が求められます。天然木は他の材料に比べると、耐久性が今ひとつのため敬遠されがちですが、他にはない魅力がたくさんある材料でもあります。天然木の基礎知識と、その魅力を最大限に引き出すアイデアをご紹介します。
天然木の特徴
天然木は建築やインテリアなど、さまざまな場面で常に人気の材料ですが、屋外環境ではどうしても劣化のスピードが気になります。天然木を劣化させる主な要因は紫外線と水分です。
紫外線により表面が劣化していき、ひびわれやささくれ、色の変化を起こします。そして天候による水分条件の変化で、乾燥収縮を繰り返し、反りなどが発生します。風通しが悪く水分が停滞する場所では、木材を腐朽させる菌により内部からの腐りが生じます。
紫外線によるひびわれやささくれ、乾燥収縮による反りは決定的な崩壊にはつながりませんが、腐りの有無は安全性のために要確認すべきポイントです。
屋外で使う木材は大きくハードウッドとソフトウッドに分けることができます。ハードウッドは熱帯広葉樹の材木を指し、ソフトウッドは針葉樹の材木を指します。その名のとおり、ハードウッドは硬く、ソフトウッドは柔らかい材質をしています。
天然木は建築やインテリアなど、さまざまな場面で常に人気の材料ですが、屋外環境ではどうしても劣化のスピードが気になります。天然木を劣化させる主な要因は紫外線と水分です。
紫外線により表面が劣化していき、ひびわれやささくれ、色の変化を起こします。そして天候による水分条件の変化で、乾燥収縮を繰り返し、反りなどが発生します。風通しが悪く水分が停滞する場所では、木材を腐朽させる菌により内部からの腐りが生じます。
紫外線によるひびわれやささくれ、乾燥収縮による反りは決定的な崩壊にはつながりませんが、腐りの有無は安全性のために要確認すべきポイントです。
屋外で使う木材は大きくハードウッドとソフトウッドに分けることができます。ハードウッドは熱帯広葉樹の材木を指し、ソフトウッドは針葉樹の材木を指します。その名のとおり、ハードウッドは硬く、ソフトウッドは柔らかい材質をしています。
ハードウッド
熱帯広葉樹は長い年月をかけて、少しずつ大きく太くなっていきます。そのため非常に密度が高く、重く硬い材となります。無塗装でも強い耐久性を持ち、ソフトウッドと比べると容易なメンテナンスで長く使えるため近年高い人気があります。その代わり価格は高く、硬く重いため施工性に劣ります。
無塗装の状態でも褐色なのが特徴で、これは木材にもともと含まれているポリフェノールの色です。デッキやフェンスを施工してしばらくの間はこのポリフェノールが雨水に染み出していき、地面を汚すことがありますが、数ヶ月すれば落ち着いていきます。施工当初の褐色は,時間とともに落ちていきシルバーグレーへと変化していきます。この色は天然木ならではの味わいで、人気の理由の一つでもあります。
無塗装の状態でも使えるので、毎年の塗り替えは必要ありません。紫外線の影響で表面のささくれなどは起きますが、内部が腐ることはなかなかありません。表面の劣化が気になる場合は、やすりなどを用いて表面を整えれば滑らかな質感が復活します。
熱帯広葉樹は長い年月をかけて、少しずつ大きく太くなっていきます。そのため非常に密度が高く、重く硬い材となります。無塗装でも強い耐久性を持ち、ソフトウッドと比べると容易なメンテナンスで長く使えるため近年高い人気があります。その代わり価格は高く、硬く重いため施工性に劣ります。
無塗装の状態でも褐色なのが特徴で、これは木材にもともと含まれているポリフェノールの色です。デッキやフェンスを施工してしばらくの間はこのポリフェノールが雨水に染み出していき、地面を汚すことがありますが、数ヶ月すれば落ち着いていきます。施工当初の褐色は,時間とともに落ちていきシルバーグレーへと変化していきます。この色は天然木ならではの味わいで、人気の理由の一つでもあります。
無塗装の状態でも使えるので、毎年の塗り替えは必要ありません。紫外線の影響で表面のささくれなどは起きますが、内部が腐ることはなかなかありません。表面の劣化が気になる場合は、やすりなどを用いて表面を整えれば滑らかな質感が復活します。
ソフトウッド
まっすぐ早く成長する針葉樹の材(SPF材)は、材木として重宝されてきました。材は柔らかく加工が容易で、価格もお手頃なのが特徴です。その代わり屋外での使用ではメンテナンスが必要不可欠です。
現在ソフトウッドを屋外で使用する場合はACQ注入材が主流です。防腐剤を加圧注入したもので、もともとは白っぽい材がやや緑がかった色合いをしています。加圧注入しているので、表面に塗装をするだけのものよりも内部まで浸透しています。それでもハードウッドの耐久性には勝てません。こまめに木材を保護する役割を持つ塗装をし直すことで、耐久性を保てます。
きちんとメンテナンスを行い、施工する場所はなるべく風通しを確保してじめじめした状態を避けるようにすれば、ソフトウッドでも長く使用できます。
ハードウッドもソフトウッドもそれぞれの特徴を理解し、適切なメンテナンスを行うことが大切です。見た目の風合いやメンテナンスの有無、価格の差によってどちらの材を選ぶかを検討すると良いでしょう。
まっすぐ早く成長する針葉樹の材(SPF材)は、材木として重宝されてきました。材は柔らかく加工が容易で、価格もお手頃なのが特徴です。その代わり屋外での使用ではメンテナンスが必要不可欠です。
現在ソフトウッドを屋外で使用する場合はACQ注入材が主流です。防腐剤を加圧注入したもので、もともとは白っぽい材がやや緑がかった色合いをしています。加圧注入しているので、表面に塗装をするだけのものよりも内部まで浸透しています。それでもハードウッドの耐久性には勝てません。こまめに木材を保護する役割を持つ塗装をし直すことで、耐久性を保てます。
きちんとメンテナンスを行い、施工する場所はなるべく風通しを確保してじめじめした状態を避けるようにすれば、ソフトウッドでも長く使用できます。
ハードウッドもソフトウッドもそれぞれの特徴を理解し、適切なメンテナンスを行うことが大切です。見た目の風合いやメンテナンスの有無、価格の差によってどちらの材を選ぶかを検討すると良いでしょう。
共通する魅力
天然木の魅力は温かみのある風合いが一番でしょう。また加工が容易なので、さまざまなデザインに対応できます。利用できる場も幅広く、構造材から化粧材まで、壁や床から天井まで使用できます。ここまでいろいろなシーンで使える材料は他にはありません。アイデア次第でどんな空間でも作れるのが木材の強みです。
そんな天然木の魅力を生かした庭の実例を見ていきましょう。
天然木の魅力は温かみのある風合いが一番でしょう。また加工が容易なので、さまざまなデザインに対応できます。利用できる場も幅広く、構造材から化粧材まで、壁や床から天井まで使用できます。ここまでいろいろなシーンで使える材料は他にはありません。アイデア次第でどんな空間でも作れるのが木材の強みです。
そんな天然木の魅力を生かした庭の実例を見ていきましょう。
パーゴラからデッキまでトータルデザイン
さまざまな形で利用できる木材を活用して、庭にもうひとつの部屋を作った事例です。材料が統一されていることで、すっきりと落ち着きのある空間となっています。床材から柱、パーゴラまで全て木材で施工できるのは、木材の施工性を存分に生かしたデザインでしょう。
ウッドデッキは床材の下が中空となっているため、建物に密着して施工しても基礎の風通しを確保できます。
さまざまな形で利用できる木材を活用して、庭にもうひとつの部屋を作った事例です。材料が統一されていることで、すっきりと落ち着きのある空間となっています。床材から柱、パーゴラまで全て木材で施工できるのは、木材の施工性を存分に生かしたデザインでしょう。
ウッドデッキは床材の下が中空となっているため、建物に密着して施工しても基礎の風通しを確保できます。
異素材とも相性抜群
天然木は主張が強くない材料なので、他の材料と合わせやすいのも特徴です。天然木の風合いとは真逆な印象の無機質なコンクリートと組み合わせると、洗練された都会的な空間となります。こちらはデッキの土台をコンクリートとしたもので、床材は天然木です。このような施工の場合は、床材がべったりとコンクリートにつかないようにすることが大切です。べったりと密着してしまうと、風通しが悪くなり木材が腐る原因となります。
天然木は主張が強くない材料なので、他の材料と合わせやすいのも特徴です。天然木の風合いとは真逆な印象の無機質なコンクリートと組み合わせると、洗練された都会的な空間となります。こちらはデッキの土台をコンクリートとしたもので、床材は天然木です。このような施工の場合は、床材がべったりとコンクリートにつかないようにすることが大切です。べったりと密着してしまうと、風通しが悪くなり木材が腐る原因となります。
和のテイストの庭や建築にもよく合います。和風の庭には縁側風のデッキや靴ぬぎ石との組み合わせがおすすめ。板の貼る方向や角の処理など、少しのデザインの変化で和洋の印象を操作できます。設計者の腕の見せどころといえましょう。
シーンに合わせて
天然木は手触りが良いため、椅子の座面やテーブルなど肌が触れる場所にも使用できます。ひとつの庭のさまざまな場所で活躍できるため、庭全体にまとまりを持たせた設計が可能。ひとつの空間に多くの材料を入れすぎると、雑然とした印象になってしまうことがあります。天然木をうまく取り込んで洗練されたデザインを作り出せます。
天然木は手触りが良いため、椅子の座面やテーブルなど肌が触れる場所にも使用できます。ひとつの庭のさまざまな場所で活躍できるため、庭全体にまとまりを持たせた設計が可能。ひとつの空間に多くの材料を入れすぎると、雑然とした印象になってしまうことがあります。天然木をうまく取り込んで洗練されたデザインを作り出せます。
塗装で雰囲気を変えて
塗装をすれば簡単に色を変えることができます。濃いブラウンならば落ち着いた雰囲気に。天然木を使ったフェンスは厚みがなく、板と板の間を調整できるため、ブロック塀よりも圧迫感を感じません。そのため濃い色合いでも重たくなりすぎずに空間をつくることができます。
塗装をすれば簡単に色を変えることができます。濃いブラウンならば落ち着いた雰囲気に。天然木を使ったフェンスは厚みがなく、板と板の間を調整できるため、ブロック塀よりも圧迫感を感じません。そのため濃い色合いでも重たくなりすぎずに空間をつくることができます。
ホワイトやグリーンの塗装にするとカントリー風に早変わり。水溶性のものではなく油性の塗料を使うと色がしっかりと乗ります。油性の塗料は表面に膜をつくるので、時間が経つと剥がれてきてしまいます。1〜2年程度で塗り直しをするときれいな状態を保てます。
経年変化の味わい
天然木は時間とともに劣化してしまうということが最大のネックですが、経年変化を味わいとして受け入れられれば、こんなにおもしろい材料はありません。経年変化を楽しみたいならば、ソフトウッドよりもハードウッドがおすすめです。無塗装の状態でも腐りにくく長く使えるため、経年変化の色合いをそのまま楽しめます。施工当初のキレイなブラウンも魅力的ですが、色が抜けたあとのシルバーグレーの色合いも、人工物にはない趣があります。
天然木は時間とともに劣化してしまうということが最大のネックですが、経年変化を味わいとして受け入れられれば、こんなにおもしろい材料はありません。経年変化を楽しみたいならば、ソフトウッドよりもハードウッドがおすすめです。無塗装の状態でも腐りにくく長く使えるため、経年変化の色合いをそのまま楽しめます。施工当初のキレイなブラウンも魅力的ですが、色が抜けたあとのシルバーグレーの色合いも、人工物にはない趣があります。
古材でアンティークなファニチャー
アンティークがお好きな方には、天然木の古材はいかがでしょうか? 古いパレットや足場板は、新品の材木には出せない風合いがあります。こちらはパレットを使ったテーブルとベンチ。手に入れたいと思っても、実はなかなか良い出会いが少ない古材ですので、これはと思うものがあったら迷わずに手に入れてしまいましょう。一期一会の出会いを楽しむのも古材ならではです。
アンティークがお好きな方には、天然木の古材はいかがでしょうか? 古いパレットや足場板は、新品の材木には出せない風合いがあります。こちらはパレットを使ったテーブルとベンチ。手に入れたいと思っても、実はなかなか良い出会いが少ない古材ですので、これはと思うものがあったら迷わずに手に入れてしまいましょう。一期一会の出会いを楽しむのも古材ならではです。
建築やインテリアで常に人気な天然木ですが、庭も天然木を使った設計にすることで、住空間をトータルでコーディネートできます。どんなテイストにも合わせられる、変幻自在で自由な天然木であなた好みの空間を仕上げましょう。
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